活動レポート
酒田三曲協会 アウトリーチ
2024年10月24日
平田小学校
日本の伝統楽器である「筝」、「三絃」、「尺八」の団体が流派を超えて集い、市内を中心に学校での指導や施設訪問、芸術祭等の音楽イベントへの参加などの活動を行っている、酒田三曲協会の皆さんが平田小学校を訪問し、三曲の特別授業(演奏と体験)を行いました。
授業は酒田三曲協会の皆さんによる演奏から始まりました。曲は六段の調(ろくだんのしらべ)。その名のとおり6段で構成されている筝曲です。
普段あまり生で聴くことのない箏と尺八の音色に、児童たちは集中して耳を傾けます。
演奏後は、それぞれの楽器の構造や弾き方についてのお話、体験コーナーに移ります。
児童たちの前には体験用の箏と尺八が用意され、酒田三曲協会の皆さんが実際に音を出しながらレクチャーしていきます。
箏の方は、日本古謡の「さくらさくら」をみんなで練習しました。酒田三曲協会の伊藤さんと福田さんがお手本を見せた後、楽譜を見ながら一音一音確かめるように弾き進めていきます。
尺八は音を出すところからコツが必要です。「少しでも音が出た人は素質がありますから、ぜひ酒田三曲協会に入ってください」と宮内さん。
みんなが試行錯誤しながら挑戦する中、何人かが音を出すことに成功し、拍手が沸き起こりました。
お話の流れで、宮内さんが尺八で校歌を演奏しました。伴奏は学校の先生が担当。いつも歌っている校歌が、和風の丸い雰囲気に変身しました。
また、酒田三曲協会の下田さんが尺八の種類についてお話しました。管の長さによって、音域が変わることを児童たちは学びました。
終盤には、酒田三曲協会によるミニコンサートを開催。
お正月に流れる曲でおなじみの「春の海」や尺八の独奏による「鹿の遠音」、最後はNHK特集「シルクロード」(絲綢之路)のテーマ曲を演奏し、授業を締めくくりました。
「尺八は吹くのが難しいのに、きれいな音を出していてすごいと思いました」
「箏は楽譜どおり練習すると、どんどん歌っぽくなっていったので楽しかったです」
「生の演奏をきいてワクワクしました」
「今回の貴重な経験をいかして、さらに音楽に親しみ、いろいろな楽器を演奏したいです」
などの感想が、後日寄せられました。
今回の特別授業を通して、児童たちが貴重な音楽体験を楽しんだ様子が伝わってきました。