酒田市民会館 希望ホール KIBOU HALL

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活動レポート

中村修一さん 狂言アウトリーチ

2025年9月10日

黒森小学校

国内で幅広く活動を行っている万作の会の狂言師・中村 修一(なかむら しゅういち)さん、岡 聡史(おか さとし)さん、内藤 連(ないとう れん)さんが、2日間で黒森小学校・若浜小学校・浜中小学校の計3校を訪問し、狂言の特別授業を行いました。

子どもたちの暖かい拍手で迎えられた中村さん。最初に狂言についての簡単なお話をしてくれました。狂言の歴史や特徴、さらには、後で上演する「柿山伏」のあらすじも説明していきます。

「柿山伏」とは・・・

修行の帰りの羽黒山の山伏が、喉が渇いたので道端にある柿の木に登り、柿を食べてしまう。 それを見つけた柿の木の主が気付かないふりをして、山伏に様々な動物のまねをさせてからかう、というお話。

実演が始まり、内藤さん演じる山伏が台詞を発すると、子どもたちは一気に狂言の世界に夢中。岡さん演じる柿の木の主とのやりとりに、子どもたちからは笑い声がこぼれました。

続いて、中村先生から狂言の所作や発声について学んでいきます。子どもたちは、動物の鳴き声や柿を食べる表現に挑戦しました。

犬の鳴き声は「ビョウビョウ」、猿の鳴き声は「キャーキャー」。

柿を食べるときは、手を口に回し近づけながら「あむあむ」、食べ終わると「さてもさてもんまい柿じゃ」と声だけでなく体全体を使って表現していきます。

慣れ親しんでいる黒森歌舞伎と狂言の違いに少し戸惑いながらも、中村さんをお手本に、子どもたちは元気にまねをします。

中村さんは、柿山伏で登場したもの以外にも、キノコの精や蚊など、狂言の独特な表現を紹介しました。現代とは違いながらもユーモラスな動きや効果音に子どもたちからは笑顔がこぼれました。

最後には、

独特な言葉や動きで意味がわかって面白かった

狂言には歌舞伎とは違う面白さがあったので、また見てみたい

今日の経験を歌舞伎の練習にも生かしたい

などの感想があがりました。黒森小学校の皆さん、ありがとうございました。

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